Press "Enter" to skip to content

SHAMAL MILLE – NoePRIMATO

ロードレースに使用されるロードバイクというのは、モータースポーツを除いたスポーツに使用される機材の中で、ある意味究極の機材の中の一つではないかと思います。

平地や山岳コース、追い風に向かい風なんかも含めて1日に200kmを超える距離を走りタイムを競い合うロードレースに求められるのは、軽くて長時間快適にコンディションを維持しつつ、効率良く無駄なく力を推進力へと変えられるロードバイクです。
ロードバイクを構成する要素を大きく分類すると
・フレーム
・コンポーネント
・ホイール/タイヤ
の3つに分けられます。

フレーム
ロードバイクの要であり、乗り心地や軽さなどのロードバイクの方向性が、このフレームによって大きく左右されると言って良いとおもいます。

コンポーネント
クランクやギア、ハンドルにサドルなどのフレームへ取付けるパーツを指します。コンポーネントパーツは軽さに関係するほかに、ハンドルやサドルなどの直接触れるパーツにおいては、快適性に大きく関わってきます。【サドル探しの旅】などと言うこともありますが、自分のお尻に合わないサドルに乗って走る事は拷問に近いものがあります。。。σ(^_^;) お気に入りのサドルをストックしている方も結構居るのではないでしょうか。

ホイール/タイヤ
フレームの次に大きなパーツで、やはり乗り心地や軽さに大きく関係してきます。さらに、ペダルを回した力を最終的に地面に伝えて前に進むパーツなので、ホイールの良し悪しはロードバイクの性能を大きく左右すると言っても過言ではないと思います。
言い換えると【交換した効果がわかりやい】【交換した効果が大きい】【性能・性格の違いが出やすい】パーツではないでしょうが。
あ、それから見た目にも大きな影響を与えます。
ホイールがカッコいいと、全体的にカッコいいバイクに見えます←コレ大事です(笑)

今回は、私が現在使っているホイールのCampagnolo SHAMAL MILLEについて記していきます。

 

Campagnolo SHAMAL MILLE

カンパニョーロ シャマル ミレ01
黒黒してる

現在使用しているSHAMAL MILLEは、カンパニョーロ社におけるアルミクリンチャーホイールのラインナップ中でトップモデルとなります。
SHAMALシリーズには、SHAMAL ULTRAというモデルがあり、SHAMAL MILLEが発売されるまではこのSHAMAL ULTRAがトップモデルでした。

 

SHAMAL ULTRAとMILLEはどこが違うのか?

それは、すごーく平たく言うと、SHAMAL ULTRAのリムにプラズマ陽極酸化処理を施したものがSHAMAL MILLEです。

 

プラズマ電解酸化処理とは?

このプラズマ電解酸化処理が一体どういう効果をもたらす処理なのか。
この手の表面処理の原理は、私を含めて専門外の方にはなかなか分かりにくいものです。

超簡単に書くと、金属(今回はアルミリム)に陽極と呼ばれる電極(反対語は陰極)を取り付けて特殊な電解液の中に浸けた状態で、高電圧を掛けます。
この時、電気の力により金属表面に酸化皮膜が形成されるのですが、皮膜を形成すると同時に電解液中のジルコニウム塩を原料としたセラミック皮膜を形成させることにより、硬くて平滑な皮膜が得られるのです。
表面硬度はHv1000〜1300程となり、アルミの数倍の表面硬度を得ることができます。

SHAMAL MILLEにおけるプラズマ電解酸化処理は、【リムの耐摩耗性向上】【長寿命化】と【制動力の向上】を目的として行われています。
その副産物として、あの黒くてカッコいいルックスが有るのです。

 

C15とC17

湘南にて
江ノ電とNeoPRIMATO

私のSHAMAL MILLEは2016年モデルで、C15と言われる幅のリムで、今日現在(2018.4.23)販売されているモデルよりもリム幅が狭いモデルです。
リム幅狭いので、カタログ上の重量も現在のモデルよりも軽く、実測値も1410gと、とても軽量なホイールです。
実は今、C17と呼ばれる幅の広いホイールに25Cと呼ばれる幅のタイヤを使うのが主流のようですが、わざわざリム幅の狭いSHAMAL MILLEを購入しました。
なぜならば。。。NeoPRIMATOには25Cが入らなかったんです(笑)幅の広いタイヤを入れるとブレーキとタイヤの間が、もう1mmぐらいしか無いんです。いくらなんでもこれはムリ(笑)こんな理由でわざわざリム幅の狭いホイールを選んだのです。

 

リムの耐摩耗性

これに関しては、まだ何もわかりませんσ(^_^;)
評価するには期間や走行距離が明らかに短すぎるのです。ただ、今の時点で明らかに磨耗しているというような事は皆無であります。専用のブレーキシューのおかげもあるのでしょうが、見た目に被膜が剥がれているような事はありません。
ごくたまに、異物をブレーキに挟んでしまって、そのままブレーキをかけてしまい被膜が削れることがありますが、このことに関しては、使用している以上は仕方の無いことだと思っています。

 

制動力

制動力は、このホイールにおけるセールスポイントのひとつであり、当然ながら良く聞きます。
晴天時には、普通のアルミ製ホイールと同じ感覚で止まれます。
雨天時の性能も、さほど晴天時と変わらない感覚で使用出来ると思います。
ただし、雨天時にはタイヤのグリップ力が低下しているので、晴天時と全く同じ感覚でブレーキをかけると、タイヤがロックしてしまう恐れがあるので注意が必要です。
雨天時にはスピードを出さずに走るのが一番です(^-^)

 

回転

カーボンハブ
USBベアリング

これは最高!!
とにかく良く進んでくれるんですよ〜!
購入した当初は、「2、3ヶ月乗ったら手組みホイールと交換して違いを確認しようかな」と思って使い始めたのですが、あまりに良く進んでくれるので、1年半もそのまま使い続けたほどなんです。
セラミック玉を使用したUltra Smooth Bearingと呼ばれるベアリングが装着されているハブは、なんのストレスを感じる事もなく回り、硬めの。。。いや、かっちりとしたリムとスポークは、たわみなど感じさせる事なく、私の貧脚から絞り出した力を路面に伝えてくれます。

 

乗り心地

これは、お世辞にも【良い】とは言えません。どちらかと言えば硬いホイールの部類であり、【レーシングホイール】という評価で間違い無いと思います。が、嫌な硬さでは無いというか、硬すぎて乗れないと言うようなことは感じませでした。例えるとすると、「足回りを交換してシャキッとした軽量スポーツカー」みたいな感じでしょうか(伝わりにくいかな。。。(^^;;)
硬いホイールはロングライドをすると脚に来る事が多いのですが、130kmくらいは私の足でも全く問題有りませんでしたので、標準的な脚力をお持ちの方であれば、十分使いこなせるのではないでしょうか。

 

ブレーキシュー

これは仕方がないのかもしれませんが、良く減りますσ(^_^;) カーボンホイールのシューも良く減りますが、それ以上に減るかもしれません。
削れたカスもブレーキ周辺に付いたりしますが、こびりつく感じでは無いので、パソコン用のダストスプレーみたいなもので吹いてあげると、キレイにする事が出来ます。

あと、もう少し安くならないでしょうかね。。。

 

メンテナンス

ホイールのメンテナンス項目としては、【振れ取り】【ハブのグリスアップ】と【掃除(キズなどのチェック)】などが考えられます。
いわゆる【振れ】については、1年半使用して振れ取りが必要になるような振れは一度もありませんでした。走行距離が少ない事と、私のような貧脚が絞り出すパワーでは振れるようなことはないでしょう。唯一あるとすれば、それは体重でしょう(汗)

カンパニョーロ社のホイールにおいて、ZONDA以上のグレードのホイールには、レコードグレードと同じカップアンドコーン式のハブが採用されています。

シャマル ミレ リアハブ
レコードグレードのハブ

 
シャマル ミレ リアハブ分解
リアハブを分解したところ

このハブは、比較的簡単に分解する事が出来て、グリップアップなどのメンテナンス性が良いです。
※分解される際には自己責任でお願いします。

唯一の注意点は、ここ最近のフロントハブは、従来のハブと同じように、六角レンチをハブの両側にあるエンドパーツに挿入して緩めようとすると、かなりの確率で【外れて欲しく無い方が外れてしまう】事が起こるようです。
どういう事かというと、本来ならば玉当たりを調整するパーツ(以下“玉当たり”とします)が付いている側のエンドパーツが外れて欲しいのですが、反対側のエンドパーツが外れてしまい、これ以上分解できない状態となってしまうのです。

シャマル  ミレ フロントハブ
フロントハブは注意が必要

では、どのようにしたら良いのか?
対策としては、

1.外したい側のエンドパーツのネジ部分に「ラスペネ」などの潤滑剤を吹き付けて1日ぐらい放置しておく。

2.玉当たりがない(本来外れてほしくない)側のエンドパーツには六角レンチを使用しない

の2点です。

六角レンチを使用しない代わりに、スパナをエンドパーツとハブの間へ入れるのです。実は玉当たりの反対側のシャフトを良く見ると、丸ではなくて、一部分に対角平面が作られています。

シャマル  ミレ フロントハブ02
あ。。。足。。。(汗)

ここにスパナを掛けて、反対側の玉当たりパーツが有る側のエンドパーツに六角レンチを使用して、あとはグイッ!!と回すだけで緩めることができるはずです(ここは正ネジなので反時計回りに回すと緩みます)。

シャマル ミレ フロントハブ03
六角レンチはだめ

ただし、この六角レンチを掛ける箇所は非常に狭いので、普通のスパナでは入らず、厚みが5mmのスパナを使用しなければなりません。
探してみるとなかなか5mm厚のスパナが売っていなくて、仕方なく私は手持ちのスパナを加工して厚みを薄くしました。(スパナを削る事や、削ったスパナを使用することは自己責任でお願いします。)
この辺りはカンパニョーロで専用工具が有るかもしれませんが、おそらくびっくりするぐらい高いと思われます(笑)

無事外したい側のエンドパーツが外れれば、あとは分解清掃をして、グリスを入れ直して元に戻してます。
 

まとめ

色々書きましたが、結論的には素晴らしいホイールですd( ̄  ̄)
振れも出にくく良く回り、メンテナンス性も良好な耐久性のある良くブレーキが効く軽いホイールという事でしょうか(笑)
あくまで素人の意見ですので参考にもならないかもしれませんm(_ _)m